ヒートショックが起きやすい時間帯|家のなかの温度差と窓
冬の入浴は気をつけたほうがいい、という話は聞く。では、一日のうちいつがいちばん危ないのだろうか。
この記事では、家のなかの温度差が大きくなる時間帯を整理します。あわせて、時間帯を変えるだけでは残ってしまう部分と、住まいの側でできることを並べます。
なお、健康に関わるご判断は医師にご相談ください。この記事でお伝えするのは、住まいの温度の話に限られます。
作成者 倉持 悦子(株式会社感動ハウス 代表取締役) プロフィール
作成日 2026年10月23日 最終更新日 2026年10月23日 本記事は2026年10月時点の情報です 読了時間 約8分
温度差が大きくなる時間帯はいつですか?
日が落ちてから就寝までのあいだ、そして明け方です。外気温が下がるにつれて、暖房のない脱衣所・浴室・トイレ・廊下の温度が先に落ちていくためです。
差が開くのは、片方だけが暖められているから
暖房はふだん過ごす部屋に置かれます。一方で、脱衣所や浴室、トイレ、廊下は滞在時間が短いため、暖房を置かないご家庭が多いです。夕方から夜にかけて外気温が下がると、暖房のない場所だけが外に引っ張られて冷えていきます。夜が進むほど、移動したときに体が受ける差は大きくなります。
明け方も差が開く時間帯
一日のうちで外気温がいちばん低くなるのは、日の出前後です。暖房を切って眠っている時間帯ですから、家全体が冷えた状態になります。起きてすぐに廊下へ出る、トイレへ立つ。このときの移動も、温度差のある移動です。夜中のトイレについては廊下が寒い理由の記事でも触れています。
なぜ入浴の前後が話題になるのですか?
短い時間のあいだに、体が触れる温度が何度も入れ替わるからです。暖かい居室から冷えた脱衣所へ、そして熱い湯のなかへと移動します。
脱いだ状態で冷えた空間に立つ、湯に入って温まる、また冷えた脱衣所へ戻る。この行き来が、短い時間のあいだに続きます。入浴そのものが問題なのではなく、入浴という行為に温度差のある移動がまとまって含まれている、ということです。脱衣所の寒さについては脱衣所が寒くなる理由の記事で詳しく説明しています。
時間帯を変えれば、それで足りますか?
足りるとは言えません。早い時間に入れば外気温の下がり方は穏やかですが、脱衣所と浴室が暖まっていなければ、移動したときの差は残ります。
| 入る時間帯 | 外気温の状態 | 家のなかで残る課題 |
|---|---|---|
| 夕方(日没前) | 下がりはじめ | 脱衣所が暖まっていなければ差は出る |
| 夜(21時以降) | 大きく下がっている | 暖房のない場所との差が最大に近づく |
| 深夜 | さらに下がる | 家全体が冷えている |
| 朝(起床後すぐ) | 一日の最低に近い | 暖房を入れ直すまで差が残る |
時間帯の工夫には意味があります。費用がかからず、今日から変えられるという点ではいちばん先に試せる方法です。ただし、入浴時間はご家庭の生活リズムで決まっているものです。仕事から帰ってから、家族の順番がある、子どもを寝かせる前。変えようにも変えられないという事情は少なくありません。そのため当社では、時間帯の変更を前提にした提案はしていません。
一方で、入る直前に脱衣所を暖めておくという工夫は、時間帯を変えずに試せます。入浴の10分ほど前にスイッチを入れておく、あるいは浴室の扉を開けて湯気を回しておく。湯を張るときにシャワーで給湯すると、浴室全体が湯気で暖まるという方法もあります。いずれも道具を増やさずにできることです。
暖房を足すだけでは、どこが残りますか?
空気の温度は上がりますが、冷たい面が残ります。暖めた空気がそこで冷やされ、重くなって足元へ下りてきます。
脱衣所に小型の暖房を置く方法は、入る少し前にスイッチを入れておけば効果があります。費用も工事より抑えられます。ただし、浴室の窓や脱衣所の窓が単板ガラスのままだと、暖めた空気がそこで冷やされ続けます。結果として、暖房を強くしても足元だけが寒いという状態になります。窓際で起きていることは窓際が寒くなる理由の記事にまとめています。
窓に手を入れると、どこが変わりますか?
室内側の面が冷えにくくなるため、そこで空気が冷やされて下りてくる動きが弱まります。暖房の効きが体で感じられる形に近づきます。
ただし、窓に手を入れても温度差がなくなるわけではありません。暖房のない場所は、暖房のある部屋よりは冷えます。窓の断熱が受け持つのは、「冷え方の落ち方を穏やかにする」という部分です。そのうえで、入る前に短時間暖房を入れる、浴室の扉を開けて湯気を回すといった工夫を重ねる形になります。どちらかだけで済ませるものではありません。
優先する場所についても、現地で切り分けています。脱衣所と浴室の窓だけを先に手がける、あるいは廊下に面した窓から始めるという進め方があります。家全体を一度に工事する必要はありません。いちばん差の大きい場所から順に、予算に合わせて区切って進めるほうが現実的です。
何から手をつけるのが現実的ですか?
費用のかからない順に試して、残った分を工事で受け持つ順番です。最初から工事を検討する必要はありません。
01脱衣所・浴室・トイレに温度計を置き、居室との差を数字で見る
02入る少し前に脱衣所の暖房を入れる、または浴室の扉を開けて湯気を回す
03窓際のカーテンを床まで届く長さにして、冷気の下りを抑える
04それでも差が大きい場所を絞り、窓の断熱を検討する
1つめの温度計は、いちばん先に試していただきたい方法です。体感だけで話していると、どの場所がどれだけ冷えているのかが分かりません。数字で見れば、優先して手をつける場所が決まります。当社の現地調査でも、まずここを確認しています。家のなかの温度差についてはヒートショックと住まいのページにもまとめています。
我が家の温度差は、どのくらいの状態ですか?
下のチェックは診断ではなく、相談の前にご自宅の状況を整理するためのものです。当てはまる数が多いほど、窓そのものに手を入れる検討が向いています。
家のなかの温度差セルフチェック(6項目)
当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。
当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。
当てはまった数でみる読み取り方
| 当てはまる数 | 読み取り方 |
|---|---|
| 0〜1個 | 温度差は限定的かもしれません。いまの住まい方を続けてみてください。 |
| 2〜3個 | 暖房のない場所が冷えている可能性があります。温度計で差を見てみてください。 |
| 4〜6個 | 窓の面の冷たさが効いている可能性があります。場所を絞って検討する段階です。 |
家のなかの温度差について、よくいただくご質問は?
現地調査のときに実際に伺うことの多い質問をまとめました。住宅の状況はお住まいごとに違うため、最終的な判断は現地で確認したうえで行っています。
入浴の時間を変えれば、それだけで安心できますか?
住まい側の条件が変わらなければ、時間帯を変えても温度差そのものは残ります。日が落ちる前に入れば外気温の下がり方は穏やかですが、脱衣所と浴室が暖まっていなければ、移動したときの差は生まれます。
暖房器具を置くだけでは足りませんか?
暖房を足せば、その部屋の空気の温度は上がります。ただし窓の面が冷たいままだと、暖めた空気がそこで冷やされて足元へ下りてきます。体で感じる寒さが残る理由はここにあります。
どのくらいの温度差から気をつけるべきですか?
一律の基準は、当社では示していません。体の状態や年齢によって受け止め方が変わるためです。ご自宅の各部屋に温度計を置いて、実際の差を数字で見てみることをおすすめしています。
健康面の不安があるのですが、相談先は?
健康に関わるご判断は、かかりつけの医師にご相談ください。当社がお手伝いできるのは、住まいの温度差を小さくする部分です。医療の助言は行っていません。
相談したら、その場で契約を勧められませんか?
現地調査とお見積書の作成は無料で、出張費も基本的にいただいていません。お見積り後に突然ご自宅へ伺ったり、しつこくお電話をかけたりする営業活動は行っていません。
相談の前に、何を伝えればいいですか?
どの場所がいちばん寒いか、そして何時ごろにそう感じるかを教えてください。温度計の数字があれば、それがいちばん確かな手がかりになります。健康面のご不安がある場合は、あわせて医師にもご相談ください。
感動ハウスは茨城県筑西市に本社を置き、つくば・土浦・宇都宮インターパークの3か所に展示場を構えています。対応エリアは茨城県と栃木県です。内窓の設置は1窓あたり約60分です。
まずは30秒のチェックで、ご自宅の寒さと結露の傾向を確かめてみてください。
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