夜になっても室温が下がらない原因|日中の熱が残る仕組み
外は涼しくなったのに、部屋の温度計がなかなか下がらない。窓を開けても、エアコンを切ると戻ってしまう。
この記事では、日中に入った熱が建物に残り、夜になって出てくる仕組みを説明します。そのうえで、空気を入れ替えるだけでは変わらない部分を整理します。
作成者 倉持 悦子(株式会社感動ハウス 代表取締役) プロフィール
作成日 2026年10月29日 最終更新日 2026年10月29日 本記事は2026年10月時点の情報です 読了時間 約8分
夜になっても室温が下がらないのは、なぜですか?
日中に入った熱が、建物と室内の物に残っているからです。外の気温が下がっても、壁や天井、床、家具が持っている熱は時間をかけて出てきます。
温度計は、周りの面からの熱も受けている
室温として表示されている数字は、空気の温度だけで決まるものではありません。温度計は、周りの壁や天井から出てくる熱も受けています。そのため、空気が入れ替わっても周りが熱を持ったままなら、数字は下がりきりません。体感が変わらないのも、同じ理由です。
日中に入った熱の量で、夜の戻り方が変わる
日中に入ってくる熱が多ければ、建物に蓄えられる熱も多くなります。蓄えられた熱が多いほど、夜に出てくる量も多くなります。つまり、夜の室温は日中の過ごし方の結果として表れているということです。夜になってから手を打つより、日中に入る量を減らすほうが効きます。
屋根裏の熱も関係しますか?
します。屋根は一日のうち長い時間、日射を受けています。屋根裏にたまった熱は、天井を通して下の部屋へゆるやかに伝わってきます。
2階の部屋でこの影響が出やすいのは、天井の上が屋根裏か屋根に近いためです。日が落ちてからも2階だけ暑いという場合、屋根の側の熱が関わっていることがあります。天井に手を当ててみて、熱を持っているかどうかを確かめてみてください。2階の熱気については冷房が効かない理由と窓の記事とあわせてご覧ください。
窓を開けても室温が下がらないのは、なぜですか?
空気は入れ替わっても、周りの面に残った熱は風では持ち去れないからです。さらに、外の空気が室内より暑ければ、開けるほど熱が入ってくることになります。
| 下がらない理由 | 何が起きているか | 対策の方向 |
|---|---|---|
| 外の空気が暑い | 開けるほど熱が入る | 時間帯を選んで開ける |
| 風が通らない | 空気が入れ替わらない | 入口と出口の高さを変える |
| 壁や天井に熱が残る | 周りから室温を押し上げる | 日中に入る熱を減らす |
| 屋根裏に熱が残る | 天井から伝わる | 屋根側の断熱・換気 |
| 室内で熱が出ている | 調理や家電が熱を出す | 換気扇を使う |
この5つのうち、上の2つは今日から変えられます。外の気温と室内の温度を比べてから開けるかどうかを決め、低い窓と高い窓を組み合わせて開ける。費用はかかりません。下の3つは、入ってくる熱や蓄えられた熱の話になるため、建物の側を見る必要があります。
順番としては、上の2つを先に試してください。室内と屋外の両方に温度計を置いておけば、いつ開けるべきかが数字で分かります。外のほうが高いときは閉めておく。これだけでも、入ってくる熱の量が変わります。当社でもご相談のときに、まずここを確かめています。
天井の上がすぐ屋根という平屋や、最上階のお住まいでも同じことが起きます。屋根裏の空間が狭いほど、受けた熱が下へ伝わるまでの時間が短くなります。夕方の早い時間から天井が熱いという場合は、この条件が重なっていることがあります。
湿度が高いと、同じ室温でも暑く感じますか?
感じ方が変わることがあります。ただし、室温として表示される数字そのものは湿度では大きく変わりません。
エアコンを除湿にすると涼しく感じるという方は少なくありません。これは体感の話で、室温が下がったわけではないことが多いです。「室温が下がらない」という困りごとと「暑く感じる」という困りごとは、分けて考えたほうが対策を選びやすくなります。数字を下げたいのであれば入ってくる熱の話になり、体感を変えたいのであれば湿度や風の当て方の話になります。
室内の湿度が上がる理由としては、調理や入浴、洗濯物の室内干しがあります。窓を開けられない日に部屋干しをすると、湿度が上がったままになります。体感が重く感じるときは、室温ではなく湿度の側を見てみてください。
エアコンの使い方で変わりますか?
変わります。ただし、入ってくる熱と蓄えられた熱が多い住まいでは、運転を止めたあとの戻り方が早くなります。
夕方の早い時間から運転を始めておくと、建物に蓄えられた熱が出てくる前に室温を下げられます。暑くなってから入れるより、先に入れておくほうが結果として運転が穏やかになることがあります。ただし、運転時間は長くなります。電気代とのつり合いは、ご家庭の使い方によって変わります。冬の電気代と窓の関係は冬の電気代が高い理由の記事で説明していますが、考え方は夏も同じです。
窓に手を入れると、どこが変わりますか?
日中に入ってくる熱が減るため、建物や家具に蓄えられる熱も減ります。蓄えられる量が減れば、夜に出てくる量も減ります。室温の戻り方が穏やかになります。
ただし、窓に手を入れても屋根からの熱は変わりません。2階で天井が熱を持っている場合は、屋根の側の断熱や換気の話になります。現地調査では、窓からの熱なのか屋根からの熱なのかを先に切り分けています。屋根の側が主な原因であれば、窓の工事をおすすめしないこともあります。
我が家の夜の室温は、どのくらいの状態ですか?
下のチェックは診断ではなく、相談の前にご自宅の状況を整理するためのものです。当てはまる数が多いほど、窓そのものに手を入れる検討が向いています。
夜の室温セルフチェック(6項目)
当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。
当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。
当てはまった数でみる読み取り方
| 当てはまる数 | 読み取り方 |
|---|---|
| 0〜1個 | 蓄えられた熱は限定的かもしれません。いまの使い方を続けてみてください。 |
| 2〜3個 | 通風の時間帯とエアコンの入れ方を見直すところから試せます。費用はかかりません。 |
| 4〜6個 | 日中に入る熱が効いている可能性があります。窓と屋根の切り分けを含めて検討する段階です。 |
夜の室温について、よくいただくご質問は?
現地調査のときに実際に伺うことの多い質問をまとめました。住宅の状況はお住まいごとに違うため、最終的な判断は現地で確認したうえで行っています。
窓を開けているのに室温が下がりません。
空気は入れ替わっても、壁や天井、床、家具に残った熱は風では持ち去れません。室温を測る温度計は、周りの面から出てくる熱も受けています。空気だけが入れ替わっても、数字が下がりきらないことがあります。
エアコンを切ると、すぐ暑くなります。
周りの面に熱が残っていると、運転を止めたあとで室温が戻ってきます。入ってくる熱と蓄えられた熱が多いほど、戻り方が早くなります。エアコンの能力の問題とは別の話です。
除湿にすると涼しく感じるのはなぜですか?
同じ室温でも、湿度が下がると体感が変わることがあります。ただし、室温の数字そのものは大きく変わりません。体感と室温は別のものとして見てください。
何度まで下がれば正常ですか?
一律の基準は、当社では示していません。住宅の造りや周囲の環境によって変わるためです。ご自宅の数字を数日分記録して、どのくらいの時刻にどこまで下がるかを見るほうが実用的です。
相談したら、その場で契約を勧められませんか?
現地調査とお見積書の作成は無料で、出張費も基本的にいただいていません。お見積り後に突然ご自宅へ伺ったり、しつこくお電話をかけたりする営業活動は行っていません。
相談の前に、何を伝えればいいですか?
夜の何時ごろに室温が何度だったかを、数日分記録しておいてください。そして、壁や天井に手を当てたときに熱を持っているかどうかも分かると助かります。この2つがあれば、窓と屋根のどちらを先に見るかの見当がつきます。
感動ハウスは茨城県筑西市に本社を置き、つくば・土浦・宇都宮インターパークの3か所に展示場を構えています。対応エリアは茨城県と栃木県です。内窓の設置は1窓あたり約60分です。
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