網戸だけでは涼しくならない理由|外気と風の通り道の条件
エアコンを使わずに済ませたくて、窓を開けて網戸にする。それなのに、部屋の空気は動かず涼しくならない。
この記事では、網戸にしても涼しくならない理由を外の空気・風の通り道・残っている熱の3つに分けて説明します。そのうえで、条件がそろわないときに残る部分を整理します。
網戸と通風を否定する記事ではありません。効く条件は、はっきりしています。
作成者 倉持 悦子(株式会社感動ハウス 代表取締役) プロフィール
作成日 2026年10月28日 最終更新日 2026年10月28日 本記事は2026年10月時点の情報です 読了時間 約8分
網戸にしても涼しくならないのは、なぜですか?
理由は3つあります。外の空気が室内より暑いこと、風が通る道ができていないこと、そして建物や家具に熱が残っていることです。このどれかが当てはまると、窓を開けても空気が変わりません。
網戸そのものは、風を止めているわけではない
網戸があることで、通る風の量は多少減ります。ただし、それが涼しくならない主な理由ではありません。網戸を外しても風が通らないのであれば、原因は網戸ではなく、外の空気の温度や風の通り道の側にあります。
外の空気は、室内より涼しいのですか?
時間帯によって変わります。日中であれば、外の気温が室内より高いことがあります。その状態で窓を開ければ、暑い空気が入ってくるだけになります。
| 時間帯 | 外の空気の状態 | 窓を開けた結果 |
|---|---|---|
| 朝(日の出前後) | 一日のうちで低い | 涼しい空気が入りやすい |
| 午前 | 上がりはじめ | 時間とともに効き方が落ちる |
| 日中(正午〜午後3時) | 室内より高いことがある | 暑い空気が入ることがある |
| 夕方 | 下がりはじめるが建物は熱い | 空気は入れ替わるが熱は残る |
| 夜 | 下がっている | 涼しい空気が入りやすい |
窓を開けるなら、朝と夜が効きやすい時間帯です。日中は、外の気温と室内の温度を比べてから開けるかどうかを決めてください。温度計を室内と屋外の両方に置いておくと、開けるべきかどうかが数字で判断できます。暑い空気が入ってきてから閉めるより、先に見て決めるほうが手間がかかりません。
夜に窓を開けて寝るという方は多いと思います。外の気温が下がっている時間帯なので、理にかなった使い方です。ただし、防犯や雨、虫の入り込みといった心配があります。開ける幅を限る、面格子のある窓だけにするなど、ご自宅の条件に合わせて判断してください。この点について当社から申し上げられることはありません。
2か所開けているのに風が通らないのは、なぜですか?
入口と出口の条件がそろっていないからです。同じ階の同じ高さで2か所開けても、圧力の差が生まれにくいため空気は動きません。
2階に抜ける階段があれば、1階の低い窓と2階の高い窓を開けるという組み合わせが使えます。ただし、この場合は1階の暖かい空気が2階へ上がるため、2階が暑くなることがあります。2階の熱気については冷房が効かない理由と窓の記事とあわせてご覧ください。
夜になっても涼しくならないのは、なぜですか?
日中に建物や家具が受けた熱が残っているためです。外の気温が下がっても、壁や天井、床、家具が持っている熱は時間をかけて出てきます。
空気を入れ替えることはできても、物に残った熱は風では持ち去れません。窓を開けて空気が入れ替わったのに体感が変わらないという場合、この分が効いていることがあります。西向きの部屋では、夕方まで日射を受け続けるためとくにこの状態になりやすくなります。壁や天井に手を当ててみると、熱を持っているかどうかが分かります。空気は入れ替わったのに体感が変わらないときは、ここを確かめてみてください。西日の入る部屋については西日で夕方暑くなる理由の記事で説明しています。
室内にも、熱を出しているものはありますか?
あります。冷蔵庫や照明、テレビ、調理の火。生活に使っているものの多くは、動くときに熱を出しています。窓を開けても涼しくならない理由のひとつがここにあります。
なかでも影響が出やすいのは調理です。火やオーブンを使っているあいだ、熱と一緒に水蒸気も室内に出ます。夕方に台所で火を使い、そのまま食事をする。このあいだは、窓を開けていても室温が下がりにくくなります。換気扇を回しておくと、出た熱と湿気の一部は外へ出ていきます。
照明についても、熱を出す量は種類によって変わります。ただし、こうした室内の熱源は生活に必要なものがほとんどです。減らすという方向では解決しません。窓を開けて空気を入れ替える、換気扇を使う、そして入ってくる熱を減らす。この3つを組み合わせる形になります。
窓に手を入れると、どこが変わりますか?
日中に入ってくる熱の量が減るため、建物や家具に蓄えられる熱も減ります。夜に窓を開けたときの効き方が変わってきます。
ただし、窓の断熱を上げても外の空気が暑い日に窓を開ければ暑い空気が入ってきます。通風と窓の断熱は、受け持つ場所が違うものです。どちらかに置き換えるという話ではありません。朝と夜は窓を開けて風を通し、日中は閉めて入ってくる熱を抑える。この使い分けが現実的です。そのため当社では、窓を開けるのをやめる前提の提案はしていません。
順番としては、通風の工夫を先に試してください。開ける窓の組み合わせを変える、時間帯を変える、換気扇を併せて使う。ここまでは費用がかかりません。それでも日中の暑さが残るようであれば、入ってくる熱の側を見る段階になります。
我が家の窓は、どのくらいの状態ですか?
下のチェックは診断ではなく、相談の前にご自宅の状況を整理するためのものです。当てはまる数が多いほど、窓そのものに手を入れる検討が向いています。
通風と暑さのセルフチェック(6項目)
当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。
当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。
当てはまった数でみる読み取り方
| 当てはまる数 | 読み取り方 |
|---|---|
| 0〜1個 | 通風は効いているようです。いまの使い方を続けてみてください。 |
| 2〜3個 | 開ける窓の組み合わせと時間帯を見直すところから試せます。費用はかかりません。 |
| 4〜6個 | 日中に入る熱が効いている可能性があります。窓の側を検討する段階です。 |
網戸と風通しについて、よくいただくご質問は?
現地調査のときに実際に伺うことの多い質問をまとめました。住宅の状況はお住まいごとに違うため、最終的な判断は現地で確認したうえで行っています。
網戸にする意味はないのですか?
あります。外の空気が室内より涼しい時間帯であれば、網戸にして風を通すのがいちばん費用のかからない方法です。虫を入れずに窓を開けられるという点でも役に立っています。条件がそろわないときに効かない、という話です。
2か所開けているのに風が通りません。
入口と出口の高さが同じだと、空気が動きにくくなります。暖かい空気は上へ向かうため、低い位置から入れて高い位置から出すと流れが生まれます。開けた数ではなく、どこを開けたかで変わります。
夜も涼しくならないのはなぜですか?
日中に建物や室内の物が受けた熱が残っているためです。外の気温が下がっても、壁や天井、家具が持っている熱は時間をかけて出てきます。空気を入れ替えただけでは、この分は変わりません。
内窓を入れると、網戸は使えなくなりますか?
既存の窓はそのまま残るため、網戸も残ります。ただし、内窓を開ける操作が1つ増えます。網戸の扱いについては別の記事で詳しく説明しています。
相談したら、その場で契約を勧められませんか?
現地調査とお見積書の作成は無料で、出張費も基本的にいただいていません。お見積り後に突然ご自宅へ伺ったり、しつこくお電話をかけたりする営業活動は行っていません。
相談の前に、何を伝えればいいですか?
いま開けている窓がどこにあるかを教えてください。同じ高さに並んでいるのか、高さの差があるのか。これが分かるだけで、通風で変えられる余地があるかどうかの見当がつきます。窓を開ける暮らしを続けたいというご希望も、遠慮なくお伝えください。
内窓を入れた場合の網戸の扱いについては内窓を入れると網戸はどうなるかの記事で説明しています。内窓の設置は1窓あたり約60分です。
まずは7つの質問で、ご自宅の暑さの傾向を確かめてみてください。
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「はい/いいえ」で答えるだけで、暑さの傾向と対策の方向が分かります。個人情報の入力はありません。
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